膝のMRI検査でわかることは？気になる診断方法から検査費用まで解説！

膝の痛みや腫れ、違和感で調子が悪いときは、MRI検査を実施して状態をチェックする場合があります。

しかしMRI検査にはなじみがない方も多いため、どのようなことがわかるのか疑問を抱く方も少なくないでしょう。

せっかく膝のMRI検査を受けるなら、検査について詳細を知りたいところです。その他検査費用や検査のメリットなどを理解したいと考えている方も多いでしょう。

本記事では、膝のMRI検査でわかることを解説していきます。あわせて具体的な検査の流れ、検査のメリット、検査費用の目安についてもまとめています。

膝のMRI検査を受ける際は、ぜひ参考にしてみてください。

膝のMRI検査の仕組み

膝の健康状態をMRI検査で診断する際には、そもそもMRI検査とはどのような仕組みの検査なのか、レントゲンと何が異なるのか、詳細が気になるところです。

はじめに、MRI検査の特徴や、レントゲン（X線）検査との違いを整理していきましょう。

磁石を利用し膝の骨の状態を映し出す

MRI（Magnetic Resonance Imaging）検査は、磁石を利用して体の状態を調べる検査のことを指します。磁石で作られた大きな筒の中に体を入れ、磁力によって体の内部を細やかに撮影していきます。

MRI検査による撮影では、膝の骨の状態を明確に映し出せます。生成された画像をチェックすれば、半月板や靭帯の損傷具合、軟骨のすり減り具合、骨の内部の炎症の有無がわかる点が特徴です。

レントゲン（X線）との違い

体の内部を撮影する検査といえば、MRI検査のほかにはレントゲン（X線）検査があります。MRI検査を受ける際には、レントゲンと何が異なるのか疑問を抱く方も多いでしょう。

レントゲンは、放射線を利用した検査になります。放射線を体に照射することで、体の内部の撮影を可能にする仕組みです。しかしながら、X線で撮影された画像でわかるものは骨の外側のみです。

一方MRI検査では、骨のみならず半月板や靭帯、軟骨などその他の組織まで確認が可能になります。したがってMRI検査の方が、レントゲンよりも高精度で膝の健康状態をチェックできるといえるでしょう。

膝のMRI検査でわかること

膝のMRI検査では、主に次のことが調べられます。

• 靭帯や半月板の損傷
• 軟骨のすり減り具合
• 骨内の損傷

それぞれの詳細をチェックしていきましょう。

靭帯や半月板の損傷

靭帯損傷や半月板損傷を診断するには、MRI検査がよく用いられます。

レントゲンでは骨の外側しか確認できないため、靭帯や半月板の損傷の有無を調べるには、体内のさまざまな組織を映し出せるMRI検査が必要になります。

軟骨のすり減り具合

膝のMRI検査では、軟骨のすり減り具合も調べられます。

軟骨がすり減って起こる膝の病気といえば、変形性膝関節症が代表的です。膝関節の軟骨がすり減ることで、歩いたり曲げ伸ばしの動作をする際に膝が痛む病気です。

そのため変形性膝関節症の診断にも、MRI検査は用いられます。

骨内の損傷

膝のMRI検査では、骨の内部の損傷についても調べられます。

スポーツや交通事故で外傷を負うと、ときに骨の内部が損傷し、場合によっては骨内部での出血につながることがあります。

骨の内出血状態は骨挫傷といいますが、骨挫傷はレントゲンでは診断できないため、MRI検査が必要になります。

膝のMRI検査をするメリット

続いて、MRI検査のメリットを整理していきましょう。MRI検査を実施すれば、次のようなメリットにつながります。

• 膝の骨の状態が詳細に把握できる
• 症状に合わせた最適な膝の治療が受けられる

一つ一つ詳細を解説していきます。

膝の骨の状態が詳細に把握できる

MRI検査では、膝の骨の状態がより詳しく確認できます。

レントゲンでも同様に体内の撮影は可能ですが、前述のとおり、レントゲンで確認できることは骨の外側の状態のみです。骨の内部やその他の組織を確認するには、MRI検査が必要になります。

したがってMRI検査を受ければ、MRI以外の検査ではわからない膝の疾患や怪我がわかることになります。

症状に合わせた最適な膝の治療が受けられる

MRI検査なら、症状に合わせた最適な膝の治療が受けられます。

膝のMRI検査では、より高い精度で膝の健康チェックが可能なため、膝の疾患もより的確に診断できます。

具体的な疾患がわかれば最適な治療法も見いだせるため、治療を受けたのに膝の痛みや違和感が治らない、と困ることもなくなるでしょう。

膝のMRI検査をするデメリット

膝のMRI検査を受ける際には、デメリットやリスクも気になるところです。検査を受けるときは、次のデメリットに注意しましょう。

• 検査時間が長い
• 体内に金属がある場合は検査できない

とくに2つ目のデメリットについては十分に注意が必要です。詳細を見ていきましょう。

検査時間が長い

MRI検査のデメリットは、まず、検査時間が長いことが挙げられます。検査時間についてMRIとレントゲンを比較すると、次のようになります。

• MRI検査：30分～1時間
• レントゲン検査：5分～15分

いずれもそれほど多く時間がかかるわけではありませんが、レントゲンの方が早く終わることは確かです。MRI検査を受けるときは、少々検査時間が長くなることを理解しておきましょう。

体内に金属がある場合は検査できない

MRI検査は、体内に金属がある方は受けられないため注意が必要です。代表的な例は、心臓ペースメーカーを埋め込んでいる方です。

MRI検査は、強力な磁力を利用します。万が一ペースメーカーを付けている方が検査室に入れば、磁場がペースメーカーの誤作動につながる恐れがあり、大変危険です。

したがってMRI検査を受ける際には、体内の金属の有無について必ず確認がおこなわれます。

膝のMRI検査の流れ

膝のMRI検査を受けるときは、検査の流れや手順を簡単に把握したいところです。MRI検査は、一般的に次の流れでおこなわれます。

1. 主治医との診察
2. 紹介状の発行・MRI検査の予約
3. MRI検査の受診・診断

では、それぞれの行程について重要なポイントを整理していきましょう。

1：主治医との診察

MRI検査を受けるときは、事前に主治医による診察がおこなわれます。

MRI検査の必要性については医師が判断するため、膝の状態については事細かに伝えましょう。膝の痛みや違和感、腫れ、しびれ、症状が出た時期などをしっかりと伝える必要があります。

診察のなかでは、MRI検査が可能な健康状態なのかもチェックしていきます。結果、MRI検査が必要と判断されれば、検査の実施が決定されます。

もちろん、本人の意思確認後に同意を得たうえで、検査が実施されます。

2：紹介状の発行・MRI検査の予約

MRI検査の実施が決定したら、検査の予約をします。

かかりつけのクリニックで検査が受けられないときは、紹介状が発行されるため、紹介先の医療機関で検査を実施します。

3：MRI検査の受診・診断

通常、MRI検査では検査着に着替えますが、膝のMRI検査では着替えないことも多いです。検査する部位的に、着替えなくても検査が可能な場合が多いからです。

ただし、金属が反応するため、チャックのあるズボンを履いている場合は着替えが必要になります。

検査を受ける前には、MRI検査担当スタッフ（放射線技師）から各種注意点について説明があります。

また、検査室に金属類の持ち込みはできないため、事前に確認があることも覚えておきましょう。

MRI検査は、大きな筒状の機械の中に入っておこなわれます。初めて検査を受けるときは不安な点も多いですが、すべてスタッフの指示に従っていればまったく問題はありません。

閉所恐怖症でパニックを起こしそうな方は、事前に相談しましょう。

検査終了後は、撮影された画像をもとに、医師が膝の詳しい健康状態を診断する流れとなります。

【ランキング】おすすめのひざ専門クリニック

ここではおすすめのひざ専門クリニックを紹介しています。実際にMRI検査を行なっているところもあるため、ぜひ受診を検討してみてください。

1位：ひざ関節症クリニック

ひざ関節症クリニックはひざ間接を熟知した専門医が診断をおこなう、ひざ治療に特化したクリニックです。切開不要の注入治療で痛みへアプローチするため、大掛かりな手術をせずに元気なひざを手に入れられるメリットがあります。

とくに患者の負担を軽減する方針は一貫しており、切らないひざ治療の実績は22,900例以上と非常に豊富です。

また、代表施術の「培養幹細胞治療」は基本1回の注入で治療が完結する、ひざ治療に効果的な治療メソッドになります。人工関節のように再手術をしたり、ヒアルロン酸注射のように頻繁な通院をする必要もありません。

年齢問わずに受けられる再生医療のため、ひざの違和感にお悩みの方はひざ関節症クリニックへ気軽に症状を相談してみましょう。

2位：シン・整形外科（旧東京ひざクリニック）

シン・整形外科（旧東京ひざクリニック）はMRI検査を活用するひざ治療の専門クリニックです。症状を把握したうえで最適な治療プランが受けられるため、従来のひざ治療で治らなかった痛みの根本解決が期待できます。

MRI検査後の施術で実施するのは、自身の血液や組織を活用する先進的な再生医療です。傷づいた組織修復や膝関節の変形遅延効果があり、同様の施術はメジャーリーガーも受けたことで大きな話題を呼びました。

また、ヒアルロン酸注射が1〜2週間ほどの持続効果なのに対し、シン・整形外科（旧東京ひざクリニック）の再生医療は6か月〜1年間ほどの持続性が見込める点も他院と比較した強みです。

治療後は熟練スタッフによるリハビリサポートを継続できるため、ひざの痛みに悩まない健康的な体を手に入れたい方はぜひチェックしてみましょう。

膝のMRI検査に関するよくある質問

膝のMRI検査を受けるときは不安や疑問も多いため、よくある質問も事前にチェックしたいところです。今回ピックアップする質問は、次のとおりです。

• 膝のMRI検査は誰でも受けられる？
• 膝のMRIを撮影すると体に影響は出る？
• 閉所恐怖症でも受けられる？
• 膝のMRI検査は保険適用されますか？
• 膝のMRI検査費用はどれくらい？
• 膝のMRI検査時間はどれくらい？

上記のよくある質問は、いずれも重要な点に触れているため、回答は必ず確認するようにしましょう。一つ一つの回答をわかりやすくまとめていきます。

膝のMRI検査は誰でも受けられる？

磁場が働く検査器具の性質上、MRI検査は、一部の方は受けられない可能性があります。

とくに次に該当する方は、磁場が悪影響を与える可能性があるため、検査不可となることが考えられます。

• 心臓ペースメーカーを付けている
• プレートやボルトが埋め込まれている

ほかには、刺青やアートメイクを入れている方も、MRI検査不可となる場合があります。刺青やアートメイクで使用する顔料には、金属が含まれているからです。

また、過去に気管支喘息を患ったことがある方やアレルギーを起こしやすい方も、検査の可否は確認が必要となる場合があります。

高精度の撮影のためにMRI検査では造影剤を使用する場合がありますが、気管支喘息の既往がある方やアレルギーのある方は、造影剤によって副作用やアレルギー反応が出る恐れがあるためです。

膝のMRIを撮影すると体に影響は出る？

MRI検査では磁場による撮影がおこなわれますが、体への悪影響はありません。レントゲンのように放射線被ばくの恐れもありません。

しかしながら、金属が体内にあったり身に着けていたりするときは要注意です。磁場の影響で機械が誤作動を起こしたり、熱を帯びたりする恐れがあるため、結果として体には悪影響になります。

MRI検査自体に有害性はありませんが、金属の取り外しについては、前もって十分に注意しましょう。

持っているもの、身に着けているもので金属に該当するのかわからないものがあれば、しっかりと確認してください。

閉所恐怖症でも受けられる？

膝のMRI検査の場合、検査機に体全体を入れることは極めて少ないため、閉所恐怖症の方でも比較的安心して検査を受けられます。

検査部位は膝のみのため、頭の方まで検査機に入れる必要はないからです。

ただし場合によっては頭まで入ることもあるため、不安な方は、検査前に閉所恐怖症であることを伝えたうえで医師に相談しましょう。

膝のMRI検査は保険適用されますか？

膝のMRI検査は、原則として保険適用の対象です。医師の診察の結果、MRI検査が必要という判断になれば、医師の指示によってMRI検査をおこなうことになります。

一般的に医師の指示のもとでおこなう検査には、保険は適用されます。

一方で、自身の要望でMRI検査を受ける場合は、保険が適用されないことが多いです。膝のMRI検査の場合ほぼ心配ありませんが、例を挙げるなら、脳ドックでのMRI検査があります。

脳ドックでは自身の希望によって健康チェックを受けるため、MRI検査は自由診療になり、保険は適用されません。

また、保険適用とはいえ、保険証がなければ保険適用の対象にはなりません。保険証を持参していないと、いったんは全額自己負担になるため注意が必要です。

クリニックを受診する際は、保険証を忘れないようにしましょう。

膝のMRI検査費用はどれくらい？

膝のMRI検査の費用は、保険適用になるため、3割負担で5,000円～8,000円ほどが目安です。

費用は、撮影部位や枚数によって変わります。保険適用とはいえある程度大きな費用負担が出るため、費用については事前に医師に確認しましょう。

膝のMRI検査時間はどれくらい？

膝のMRI検査では、検査そのものは最大1時間ほどで終了します。しかし諸々の案内や確認、診断まで含めると、時間は1日を見ておいた方がよいでしょう。

したがって膝のMRI検査を受けるときは、余裕をもって時間を取る必要があります。

レントゲンのようにすぐに撮影が終了するわけではないため、ある程度時間が必要な検査であることは覚えておきましょう。

まとめ

膝のMRI検査では、膝の靭帯損傷や半月板損傷の有無、軟骨のすり減り、骨内部の状態などがわかります。そのためレントゲンを比べると、より精度の高い検査が実施できるといえるでしょう。

適切な膝の治療を受けるには、膝のMRI検査が必要になることがあります。しかし検査について詳細を知らなければ、不安を抱くことも多いでしょう。

検査時間やメリットとデメリット、検査の流れなどを理解したうえで、MRI検査でより的確に膝の健康チェックをおこなっていきましょう。

※本記事の情報は2022年12月時点のものです。
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