膝の皿の下が痛い！痛みの原因と症状に合わせた治療法について解説

膝の皿の下が痛い症状は放置せず、適切な治療を行う必要があります。痛みを放っておくと将来的に歩行困難になる可能性も無視できません。膝の皿の下の痛みの原因は加齢やスポーツによる損傷、そして生活習慣が考えられます。

膝の皿の下の痛みはセルフケアでも改善することがありますが、まずは痛みの原因をつきとめ病院で適切な治療を行うことが重要です。適切な治療・処置を怠ると年をとってから慢性的な痛みを抱える可能性もあります。

今回はそうならないためにも膝の皿の下の痛みの原因や痛みの原因となる病気の可能性、そして自分でできる「セルフケア」の方法を紹介します。

膝の皿の下が痛い場合の原因

膝の皿の下の痛みにはスポーツによる損傷や筋肉疲労、加齢などさまざまな原因が考えられます。ここでは膝の皿の下の痛みを引き起こす原因を一つずつ解説します。自身の症状と照らし合わせて、痛みの原因を特定するヒントにしてください。

筋肉の使い過ぎによる筋肉疲労

膝の皿の下の痛みは、筋肉の使いすぎによる筋肉疲労が考えられます。特に激しいスポーツを日常的に行っている方は、筋肉疲労の可能性が高いです。痛みの原因になる筋肉疲労を起こしやすいスポーツには次のようなものがあります。

• バレーボール
• バスケットボール
• サッカー
• マラソン（駅伝・長距離走）
• 幅跳び・高跳び　など

部活動などに所属する若い方にも多くみられる症状であるため「若いから大丈夫」と過信せずに必要なケア・治療を行いましょう。

太ももの筋肉の柔軟性が低下している

太ももの筋肉の柔軟性が低下すると膝の皿の下の痛みの原因になります。太ももの筋肉と膝の皿の下の痛みは一見関係のないように思えるかもしれません。

しかし膝の曲げ伸ばしには太ももの筋肉（大腿四頭筋・ハムストリングス）を使います。太ももの筋肉の柔軟性が低下すると膝の動きをうまくサポートできません。

結果的に膝関節の軟骨が摩耗し、膝の皿の下に痛みを覚えるようになります。

膝関節のアライメント不良

膝関節のアライメント不良とは大腿骨（太ももの骨）と脛骨（すねの骨）が正常な位置ではなく、ズレが生じている状態です。

本来膝関節は正しく噛み合わないと正常に機能しません。そもそもアライメントとは「配列・一列に並ぶ」という意味です。

O脚や膝の軟骨がすり減るなど、何らかの原因で膝関節のアライメントがズレると痛みの原因になります。膝関節のアライメント不良の診断にはＸ線やMRIを使用します。

放置すると次第に進行し、見ただけで変形が分かるようになります。歩行困難になる可能性もあるため、膝関節がうまく噛み合わないなど違和感がある場合は早めに病院を受診しましょう。

加齢による軟骨がすり減っている

年を取ると膝関節の軟骨がすり減り、痛みの原因になります。膝関節は大腿骨（太ももの骨）と脛骨（脛の骨）が直接ぶつからないように、軟骨がクッションの役割を果たしています。

しかし加齢により軟骨がすり減ると骨がぶつかり、関節の曲げ伸ばしのときに痛くなるのです。膝の軟骨は一度すり減ると、痛みの緩和は可能ですが元には戻せません。年をとってから膝の痛みに悩まされないためにも、日頃の予防が重要です。

《膝軟骨のすり減りを予防する方法》

• 正しい歩行姿勢を心がける
• O脚・Ｘ脚を改善する
• 正座など膝に負担をかける行動をやめる
• 膝を温める
• 足にあう靴を選ぶ<

膝蓋骨が脱臼している

膝蓋骨の脱臼はスポーツなどの衝撃で、膝の皿が外側もしくは内側に外れる症状のことです。膝蓋骨が外れると強い痛みや腫れを生じるため、早めに病院ではめてもらわなければいけません。

しかし中には先天的な膝蓋骨の形が原因で脱臼しやすい方もいます。また膝蓋骨の脱臼は繰り返すことが多く、繰り返すと膝軟骨がすり減るなど慢性的な痛みの原因になるため注意が必要です。

膝の皿の下が痛いとき考えられる５つの病気

膝の皿の下が痛いときには病気の可能性も排除できません。ここでは考えられる5つの病気について紹介します。

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

膝の皿の下が痛い場合、通称ジャンパー膝という「膝蓋腱炎」が考えられます。膝蓋腱炎とは特に膝の前の方に痛みを感じる症状で、膝蓋腱という膝の皿の下にある部分が過敏になっている状態です。

日常的にジャンプを繰り返すスポーツや長距離走をする方に多くみられる症状であるため「ジャンパー膝」と呼ばれます。

通常ジャンプやダッシュ時に痛みを感じますが、膝の皿の下を押さえて痛みがあるかどうかも「膝蓋腱炎」の判断基準となります。

オスグット・シュラッター病

オスグット・シュラッター病は10代の成長期に起こりやすい病気です。身体が大きく成長する時期にサッカーなど足に大きな負荷をかけるスポーツをする子どもに多く見られます。

オスグッド・シュラッター病の原因は成長途中の未熟な膝の皿の下の骨部分を大腿四頭筋が運動によって強く引っ張ることで軟骨が剥離してしまう病気です。

安静にすることが第一ですが、部活動やスポーツクラブに所属するとつい我慢してしまい悪化させることがあります。悪化すると手術が必要なケースも出てくるため、痛みがあるときは安静にするなど膝に負荷がかからないようにしましょう。

半月(板)損傷

半月板損傷とは膝の関節にある半月板が欠けたりヒビが入ったりする状態のことです。スポーツや事故の衝撃によって損傷することが多く、強い痛みを伴います。

また年をとると半月板がもろくなり、運動や怪我に関係なく損傷することもあるでしょう。通常半月板損傷の治療には鎮痛剤などの対処療法とリハビリを組み合わせます。しかし場合によっては手術が必要なケースもあるため、早急に病院で受診・治療を行ってください。

膝関節捻挫

膝関節捻挫とは、スポーツや転倒により膝の関節部分をひねってしまうことで起こる症状です。

膝関節捻挫はX選では分からないため、通常MRIなどを用いて診断します。痛みには個人差がありますが、ギプスで固定する方法や膝装具（サポーター）を使用してリハビリを行う方法があります。完治するまでの期間は1～2か月です。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は40代以降に多くみられる症状です。膝関節の軟骨がすり減ることで痛みが生じる病気で、階段の上り下りなど膝関節に負荷がかかるときに痛みを生じます。

進行すると骨と骨がぶつかり日常生活でも痛みを感じるようになるでしょう。歩行困難になる可能性もあるため、日頃から適度な運動をして筋力をつけておくことが重要です。また体重の負荷により軟骨がすり減る場合もあるため、肥満症の方にもよく見られます。

膝の皿の下が痛いときにできるセルフケア方法

膝の皿の下が痛い症状には病院での治療が最優先ですが、応急処置や予防方法としてのセルフケアも覚えておくと役立ちます。

膝の皿の下を冷やす（温める）

膝の皿の下に痛みには冷やす方法と温める方法があります。どちらが必要か判別するには患部を触って熱をもっているか、また患部に強い痛みがあるかどうかで判断してください。

熱を帯びた強い痛みがある場合は膝関節が炎症を起こしているため、まず患部を冷やすことが重要です。しかし慢性的な痛みや炎症がおさまった後は膝の皿の下を温めて血行を良くすることで回復を早められます。

痛みがでている箇所に湿布を貼る

膝の皿の下の痛みを緩和したいときは、湿布が有効です。湿布は炎症を鎮める作用がありますし、湿布の中には痛み止め成分が入っているものもあります。ただし湿布は対処療法であるため、根本的な原因は解決できません。

安静にすると治る傷病なら良いのですが、湿布で症状が改善されない場合は病院を受診してください。

膝にサポーターをつける

膝の皿の下に痛みがある場合は、膝のサポーターをおすすめします。膝のサポーターを早着することで膝関節を安定させられると同時に、膝を冷えから守り血行を良くする効果も期待できます。

また膝のサポーターは関節の動きを補助してくれるため、歩行も楽になるでしょう。しかしサポーターはあくまで補助具であるため、症状に適した治療を受けることが重要です。

テーピングをする

膝のサポーター以外に膝関節を固定する方法には「テーピング」があります。テーピングの役割は膝関節の稼働域を抑えること、そして膝の動きをサポートすることです。テーピングで膝を固定すると痛みが緩和されて動きが楽になります。

テーピングは治療にも使用しますが、膝関節の動きを制限しサポートすることで怪我の予防にも有効です。特に一度膝関節を怪我したことのある方や、怪我のリスクの高いスポーツをする方は予防としてテーピングをすることをおすすめします。

大腿四頭筋を鍛える

膝の皿の下の痛みには大腿四頭筋を鍛える方法が効果的です。運動不足や加齢により大腿四頭筋が衰えると、膝関節に負荷がかかりやすくなり痛みの原因を引き起こします。大腿四頭筋は簡単な運動で鍛えられるため、なるべく毎日行いましょう。

《大腿四頭筋を鍛える簡単トレーニング》

①仰向けに寝ころび、足首を立てます。
②足首を立てたまま膝を曲げずに脚を床から10～20㎝ほど浮かします。
③浮かした状態で10～15秒静止し、ゆっくり床に戻します。
④左右20回ずつが目安です。

太ももの筋肉を緩めるストレッチをする

運動不足で太ももの筋肉が固まってしまうと、膝関節の痛みや腫れを招きます。ストレッチで太ももの筋肉をほぐすことで膝関節の怪我や病気の予防にもなります。

スポーツ時の準備運動として、また加齢による膝関節の痛みの予防としてストレッチを取り入れてください。

【ランキング】膝の皿の下が痛い方は専門クリニックを受診しよう

膝の皿の下の痛みをどうにかしたい、一人じゃ不安だという方は、ひざ専門のクリニックに通ってみることをおすすめします。ここではおすすめのクリニックをご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

1位：ひざ関節症クリニック

ひざ関節症クリニックは2万例以上の治療実績を誇る、ひざ間接の専門クリニックになります。

整形外科専門医が痛みの原因を追求し、ひざ間接の症状に応じた最適な治療プランを受けられる点が強みです。

とくに自身の脂肪を活用する注入治療は、プロスポーツ界から注目を集める最先端の治療法です。

手術や入院の必要がないため「膝間接に痛みがあるけど仕事は休めない」「手術の痛みには耐えられそうにない」などのお悩みを抱えている方にはとくにおすすめです。

家族からの相談も可能なため、受診を検討する際は気軽にフリーコールを活用してみましょう。

2位：シン・整形外科（旧東京ひざクリニック）

「膝の皿の下が痛むのに、原因が突き止められない」「膝にヒアルロン酸を注射しても効果が薄かった」と悩む方は、再生医療に特化したシン・整形外科（旧東京ひざクリニック）を受診しましょう。

MRI診断結果をもとに専門医が診察をおこない、痛みの除去へ向けた効果的な治療メソッドが受けられます。

たとえば、成長因子の濃度を2倍に高めた「PRP-FD治療」は、組織の自己修復を促す効果があり、痛みの根本解決を目指せる新治療です。

米国スポーツ外科学会においてはPRP治療による軟骨再生が確認され、メジャーリーガーの治療にも用いられるなど、再生医療を取り入れた施術は世界中から注目を集めています。

熟練スタッフによるリハビリで術後の充実したサポートも継続できるため、まずは無料相談から自身の症状を伝えてみましょう。

まとめ

膝の皿の下に痛みを感じる原因はスポーツや加齢、肥満などさまざまです。重要なことは痛みの原因を特定すること、そしてそれに適した治療を行うことです。筋力トレーニングやストレッチで痛みの緩和や怪我の予防はできますが、自身で安易に判断すると症状が悪化するリスクがあります。必要に応じて病院で受診、適切な治療を受けてください。

※本記事の情報は2022年10月時点のものです。
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