精子形成と卵子形成の期間
精子形成(男性)
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精子が精巣で作られるのに 約74日(約2.5〜3か月) かかるとされています(Amann, 2008)。
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精祖細胞 → 精母細胞 → 精子細胞 → 精子 へと段階的に分化。
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さらに精子が精巣上体で成熟し、受精能力をもつまでに 約12〜21日。
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合計すると 約3か月半程度 が「新しい精子が完成するまでのサイクル」。
👉 したがって、生活習慣改善(禁煙・禁酒・温熱回避・栄養改善など)の効果が精液所見に反映されるには3か月以上必要。
卵子形成(女性)
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女性は生まれたときに 約100〜200万個の卵母細胞を持ち、思春期には約30万個に減少。
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卵子は出生時点から減少し続け、新しく作られることはない。
- ピルを飲んでいると卵子が保存できると思っている方がいますが、残念ながらピル服用の有無に関係なく卵子は減少していく。
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ただし、排卵に至る卵子は「卵胞発育」という過程を経る。
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原始卵胞から成熟卵胞になるには 約3〜6か月 かかるとされる(Gougeon, 1986)。
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排卵周期に入ってからは、約14日間で排卵可能な卵胞に成長。
👉 女性も生活習慣(栄養状態、喫煙、BMI、ストレスなど)が卵子の質や卵胞発育に影響する可能性があり、少なくとも3か月前からの準備が重要と考えられる -
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男性の精子は約3か月で新しくつくられる。だから、禁煙・禁酒・生活習慣の改善効果が現れるのは3か月後。
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女性の卵子は生まれつきのストックだが、排卵に向けた準備には3〜6か月かかる。生活習慣は卵胞の発育や質に影響する。
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👉 男女ともに「少なくとも3か月前から妊活に向けた体づくりを始める」のが理想的。
参考文献
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Amann RP. The cycle of the seminiferous epithelium in humans: a need to revisit? J Androl. 2008;29(5):469–487.
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Gougeon A. Dynamics of follicular growth in the human: a model from preliminary results. Hum Reprod. 1986;1(2):81–87.










