ネットで葉酸サプリについて調べていると度々「飲まない方がいい」という噂を目にします。これは本当なのでしょうか?
結論から言うと、飲まないより「飲んだ方が良い」です。
この記事では葉酸サプリを「飲まない方がいい」と言われる理由を取り上げつつ、なぜ飲んだ方がいいと言えるのか、サプリを飲む際にどのようなことに気をつけないといけないのかを解説します。
実際の葉酸サプリの解説も踏まえながら判断しますので、ぜひ参考にしてください。
葉酸サプリは飲んだ方がいいのか?飲まない方がいいのか?
葉酸サプリは「飲んだ方が良い」です。その理由を詳しく説明します。
葉酸サプリを飲んだ方が良い理由
葉酸サプリを飲んだ方が良い一番の理由。それは、葉酸が妊活〜妊娠期に必要な栄養素だからです。そして、あえて「サプリ」をおすすめするのにはきちんと理由があります。
食事だけで必要な量の葉酸を摂取するのは難しいから
葉酸は食事からでも摂取が可能です。しかし、食事だけで妊活・妊娠期に必要な葉酸量を摂取するのは非常に難しいといわれています。
妊活〜妊娠初期には、食事から摂取できる240μgに加え、さらに400μgの葉酸が必要です。例えば、ほうれん草(ゆで)で換算すると1日に400g近く、なんと5束以上もの量を食べなければいけないことになります。比較的葉酸の配合量が多いといわれているほうれん草でこの量なので、他の食材で考えるともっと難しいでしょう。
そこで登場するのが葉酸サプリです。サプリであれば、小さな錠剤に葉酸をぎゅっと詰め込んでくれています。妊活〜妊娠初期に必要な400μgの葉酸も無理なく摂れるはずです。
吸収率が高い葉酸を摂取できるから
葉酸には、食品に含まれる「ポリグルタミン酸型」と、サプリに含まれる「モノグルタミン酸型」の2種類があり、それぞれ吸収率が異なります。
・ポリグルタミン酸型…50%
・モノグルタミン酸型…85%
参照元:東北大学病院 【NST 栄養ひろば】「栄養に関する情報提供」
つまり、葉酸はサプリから摂取する方が吸収率が高いということ。厚生労働省でも、食事からの葉酸摂取に加えて、サプリメントなどからも摂取することを推奨しています。
なぜ葉酸サプリを飲まない方がいいと言われるのか?
葉酸サプリを飲まない方がいい理由を調べると上記のような情報が出てきます。
ですが、詳しく調べてみると最新の研究ではリスクが否定されていたり、葉酸サプリに限った内容ではなくサプリメント全般に言える内容が多く見られます。
ビタミンB12欠乏症の診断が困難になる
葉酸とビタミンB12 はともに DNA 合成に関与する。そして、前述したように、葉酸の欠乏症も巨赤芽球性貧血でビタミンB12 欠乏症によるものと鑑別できない。
そのために、悪性貧血(胃粘膜の萎縮による内因子の低下によりビタミンB12を吸収できず欠乏することで生じる貧血で巨赤芽球性貧血の一種であり、ビタミンB12の欠乏症である)の患者に狭義の葉酸が多量に投与され、神経症状が発現したり悪化したりした症例報告が多数存在する。
葉酸サプリを摂取する際、巨赤芽球性貧血の方は葉酸サプリの摂取上限を超えないように注意が必要です。
葉酸とビタミンB12はDNA合成に関与していて、葉酸を過剰に摂取することでビタミンB12欠乏症の診断を難しくする可能性があるためです。
そのため、合成の葉酸(葉酸サプリ)の摂取には出産を控えた18歳から29歳までは900㎍/日、30歳以降は1,000㎍/日に上限が決められています。※1
とは言え、一般の方も摂取上限を超えないように用法・容量を守って飲みましょう。
※1 厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
薬物性肝障害を発症する可能性がある
医師からの自己情報受付窓口(愛称:「ドクターメール箱」)2014年8月~2017年7月20の間に寄せられた179件のうち9件が健康食品による「薬物性肝障害」
公益社団法人日本医師会の「健康食品安全情報システム」事業では2006年11月~2017年6月までの10年8か月で健康食品による「薬物性肝障害」が27件引用元:独立行政法人国民生活センター
これについては「健康食品」というくくりであって、葉酸サプリに限った話ではありません。
症例数を見ても非常にまれで、サプリ以外にもお茶などが原因になっていることもあるので、口に入れるもの全般と考えて良さそうです。
初期症状として「倦怠感」「食欲不振」「発熱」「黄疸」「発疹」「吐き気・おう吐」「かゆみ」が見られる場合、医師に商品やパッケージを見せて、判断してもらうようにしましょう。
過剰摂取のリスクがある
サプリメントは手軽に摂取できるので過剰摂取の危険性があります。
なので、「昨日飲み忘れたから昨日の分もまとめて飲んでおこう」といったようなことをすると、1日の摂取上限を超えてしまう場合もあります。
※「日本人の食事摂取基準(2020年版) 」策定検討会報告書 P379
※1.令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 p39 (再掲)妊婦より
※2.ある性・年齢階級に属する人々のほとんど (97~98%) が1日の必要量を充たすと推定される1日の摂取量。
※3.ある性・年齢階級に属するほとんど全ての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことがないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
※4.妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以 外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸=合成のモノグルタミン酸型葉酸)を 400μg/日摂取することが望まれる。
※5.付加量は、中期及び後期にのみ設定した。
※6.通常の食品以外の食品に含まれる葉酸 (狭義の葉酸=合成のモノグルタミン酸型葉酸) に適用する。
※7.プロビタミン A カロテノイドを含む。
※8. 18~49歳で月経無しの推奨量
例えば上記は葉酸サプリによく入っている栄養素ですが、上記の栄養素をベルタ葉酸サプリに当てはめると次のようになります。
- 葉酸:480㎍
- ビタミンA:なし
- ビタミンB6:3.23㎎
- ビタミンB12:なし
- ビタミンC:なし
- 鉄:23.2㎎
- カルシウム:250㎎
- マグネシウム:なし
鉄やカルシウムのように推奨量や妊婦付加量を超えているものもありますが、上限の高いものに限られていて、かつ上限は超えていません。
飲み忘れていた期間の分をまとめて飲むようなことをせず、用法・容量をまもっていれば過剰摂取になることはほとんどありません。
葉酸サプリを飲み忘れた時に心配されること
葉酸サプリを飲み忘れた時に最も心配なのは胎児への影響よりも「忘れていた分をまとめて飲んでしまい、1日の耐用上限量を超えること」です。
また、飲み忘れが原因で「どうしよう!」とストレスになる方が良くありません。なので、飲み忘れに気付いた時から新たに飲み始めるか、「1日の摂取目安量を超えない範囲でまとめて飲めば大丈夫」です。
そもそも、日本で初めて「栄養補助食品から1日400㎍の葉酸を摂取することで神経管閉鎖の発症リスクを低減できる可能性について厚生労働省から通知」が出たのは2000年のことです。
それより前は葉酸の重要性について広く知られていなかったので、飲み忘れたことで自分を責める必要は全くありません。
2日連続で飲み忘れた場合に懸念されること
※「日本人の食事摂取基準(2020年版) 」策定検討会報告書 P379
※1.令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 p39 (再掲)妊婦より
※2.ある性・年齢階級に属する人々のほとんど (97~98%) が1日の必要量を充たすと推定される1日の摂取量。
※3.ある性・年齢階級に属するほとんど全ての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことがないとみなされる習慣的な摂取量の上限。
※4.妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食品以 外の食品に含まれる葉酸(狭義の葉酸=合成のモノグルタミン酸型葉酸)を 400μg/日摂取することが望まれる。
※5.付加量は、中期及び後期にのみ設定した。
※6.通常の食品以外の食品に含まれる葉酸 (狭義の葉酸=合成のモノグルタミン酸型葉酸) に適用する。
※7.プロビタミン A カロテノイドを含む。
※8. 18~49歳で月経無しの推奨量
2日続けて飲み忘れた際、一番注意して欲しいのは「1日の摂取目安量を超えて服用すること」です。
表には葉酸サプリによく配合している栄養素と妊婦の付加量、1日の上限などをまとめました。見て頂くと分かるように、1日の耐容上限量がある栄養素もあります。
例えば、ビタミンAは妊娠3か月までに過剰摂取すると胎児の耳に形態異常を増加させると報告されていて、摂り過ぎに注意が必要な栄養素でもあります。
サプリメントメーカーも1日の目安量で上限を超えないように製造しているので、2日分まとめて摂取することで摂取上限を超えてしまう場合があります。
もちろん、飲めるなら毎日継続して飲んだ方が良いですが、つわりが酷くて飲めない人やもどしてしまう人、摂取が望まれる期間中(妊娠3か月まで)に妊娠に気付かずに飲まずに出産する人も大勢います。
また「葉酸サプリの飲み忘れが胎児に直接影響することはない」でも紹介しますが、葉酸サプリの服用率はまだ高くありません。服用を望まれるのは確かですが、飲まなかったからといってマイナスになる訳ではないので自分を責めるのはやめましょう。
葉酸サプリを飲んだか忘れた時に心配されること
葉酸サプリを飲んだが忘れた時に心配なのは、覚えていないだけで本当は飲んでいたのに「忘れていると困るから念のため飲んでおこう」と飲んでしまい1日の耐容上限量を超える可能性がある点です。
葉酸は400㎍前後の商品が多く、1日の容量も2~4粒が多い。1日の上限は年齢により900~1,000㎍なので過剰になるリスクは低いです。ですが、中には1日の目安量で800㎍を摂取できるものもあるので注意が必要です。
特に1日の服用数が1粒のものは、1粒あたりの含有量が高くなっています。また、2~4粒のものを1日に1度で飲んでいる人も「今日飲んだっけ?忘れていると困るし飲んでおこう」となると上限を超える可能性があるので注意が必要です。
服用中のサプリに含まれている全ての栄養素の含有量と上限を把握していて、まとめて飲んでも1日の上限を超えないならまとめて飲んでも問題ありませんが、上限や含有量などを把握できていないなら1回飛ばして次から飲み始める方がおすすめです。
葉酸サプリの飲み忘れが胎児に直接影響することはない
引用元:葉酸による神経管閉鎖障害の予防:発症率,リスク因子,葉酸サプリメントの摂取,行政への要望
上記のデータは2001年から2012年の期間に、健常児を出産した女性2,333名、脊髄髄膜瘤児を分娩した女性360名を対象に行った調査です。
- 葉酸サプリの認知率は症例群より対照群の方が高い
- 葉酸サプリの摂取率は症例群より対照群の方が高い
- 葉酸サプリの摂取率は認知率よりも低い
- 前期よりも後期の方がどの項目も2~4倍上昇した
葉酸サプリの生理機能の認知率と、妊娠前からの摂取率をグラフ化したもので、このグラフから上記のことが分かります。データとしては少し古いですが、2007年から2012年でも摂取率は16.8%(症例群)~31.8%(対照群)と半分に満たないことが分かります。
引用元:妊娠と薬情報センター相談者を対象とした妊婦の葉酸服用率に関する調査
上記は2006年4月から2008年8月までに、情報センターに相談申込をした人のうち、相談時に妊娠している1053人を対象に行った調査で、計画的に不妊治療を行って妊娠した層で52%が服用していますが、それ以外は全て服用していない割合の方が高いことが分かります。
多くの場合、妊娠を知るのは神経管の形成に重要な時期(受胎後およそ 28 日間)よりも遅い。 したがって、妊娠初期だけでなく、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性は、上記の値を摂取することが神経管閉鎖障害発症の予防に重要である。
しかしながら、この障害の原因は葉酸の不足だけでなく複合的なものであるため、葉酸のサプリメント又は葉酸を強化した食品の利用 (狭義の葉酸の摂取)だけでその発症を予防できるものではないこと、上記の量を摂取すれば必ず 予防できるというわけではないこと、また、葉酸のサプリメント又は葉酸が強化された食品から葉 酸(狭義の葉酸)を十分に摂取しているからといって食事性葉酸を含む食品を摂取しなくてよいと いう意味では全くないこと(他の栄養素の摂取不足につながり得るため)に十分に留意すべきである。
厚生労働省は「狭義の葉酸(合成葉酸)の摂取が神経管閉鎖障害発症の予防に重要」としているので、飲めるなら飲んだ方が良いのは事実です。
ただし、厚労省が狭義の葉酸と神経管閉鎖に関する通知を始めたのは2000年から※で、先の資料からもまだまだ摂取率が低い状態が続いています。
また、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」にもあるように葉酸サプリ(狭義の葉酸)を摂取したからといって必ず予防できるわけではないという点も忘れてはいけません。
つまり、神経管閉鎖障害は葉酸不足だけが原因ではないので「飲み忘れ」が直接胎児に影響するわけではありません。
Twitterなどを見ても、つわりが酷くて重要とされる期間(妊活~妊娠3か月まで)に飲めなかったという人も少なくないので、その期間に「飲めなかった」「知らずに飲んでいなかった」からといって自分を責める必要はありません。
葉酸サプリを飲み忘れないためにおすすめの方法
- スマホのアラーム機能
- お薬カレンダー
「お薬手帳プラス」という専用アプリもありますが、葉酸サプリだけならスマホのアラーム機能を使えば十分応用できます。他のサプリメントと併用している場合は、各サプリごとに時間や通知方法を選択できるので、専用アプリがあると便利です。
アプリの良いところは何かグッズを買うわけでもないので物が増えない点ですが、アラームが鳴った時に「今忙しいからあとで…」としてしまいがちな人には不向きな方法です。
商品にもよりますが「朝・昼・晩・寝る前」や「曜日別」で管理できる「お薬カレンダー」という便利なグッズもあります。薬局の他にも通販サイトで色々なタイプが売っているので、色々比較してみると良いでしょう。
視覚的に飲んだかどうかが分かるので後回しにしがちな人も飲み忘れているかが分かります。ただし、日常的に薬やサプリを飲む習慣が無い人にとっては卒乳後に不要となるので物を増やしたくない人には不向きな商品と言えます。
葉酸サプリを飲む効果的なタイミングは食べた2時間後
サプリメントは薬ではないので、基本的にはいつ飲んでもいいものとされていますが葉酸は水溶性のビタミンで、過剰分は尿と一緒に排泄されてしまいます。
また、胃が空になっている状態の吸収率が高いと言われているので、食事と食事の間(食後2時間後くらい)がベストです。
胃の弱い人や体調がすぐれない人は食後30分
胃の弱い人や体調がすぐれない人にとって、サプリメントは胃への負担が大きいです。空腹時は胃液の分泌が少なくなり、錠剤が吸収されにくく、胃痛を引き起こす場合もあります。体調不良の場合は特に胃が弱っているケースがあるので、注意が必要です。
胃が弱い人は食後30分以内なら食べ物を消化する胃酸が分泌されています。胃の負担になりにくいので、胃が弱い人は食べ物を一緒に吸収できる食事から30分後に飲むようにしましょう。
1日数回に分けるのが効果的
- 基本は食後2時間で飲む
- 体調が悪い場合は胃が弱い場合は食後30分で飲む
- 朝・昼・夜の3回程度に分ける
葉酸は1日数回に分けて飲むのが効果的です。葉酸は水溶性のビタミンなので、吸収できない分は尿として排出されてしまいます。蓄積できる葉酸の量に限界があり、一気に飲んでも効果は薄いです。また、一気に飲んだ分だけ胃への負担も大きくなってしまいます。
このような特徴があることから、葉酸を体内に吸収させるには1日数回に分けるのが効果的で、朝・昼・夜など1日2回〜3回に分けて飲むのがおすすめです。サプリメントによって、1日の容量は変わりますので、適宜量を分割して飲むようにしてください。
飲み忘れたら1日分まとめて飲んでもOK
妊娠初期はつわりなどがあり、1日に何度も飲めないケースもあります。また、移動や日常生活も普段より時間がかかるので、飲み忘れてしまうケースもあります。
このように、飲み忘れてしまった場合は1日分を一度に飲んでも問題ありません。ただ、あくまで飲み忘れた場合や飲めなかった場合のみで、基本的には1日数回に分けて飲んだ方が効果的です。
また、まとめて飲んで良いのはあくまで1日分に限った場合です。数日分をまとめて飲むと、1日の摂取上限を超えてしまう場合があるので注意してください。
つわりが酷い時は無理しなくてOK
多くの場合、妊娠を知るのは神経管の形成に重要な時期(受胎後およそ 28 日間)よりも遅い。 したがって、妊娠初期だけでなく、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性は、上記の値を摂取することが神経管閉鎖障害発症の予防に重要である。
しかしながら、この障害の原因は葉 酸の不足だけでなく複合的なものであるため、葉酸のサプリメント又は葉酸を強化した食品の利用 (狭義の葉酸の摂取)だけでその発症を予防できるものではないこと、上記の量を摂取すれば必ず 予防できるというわけではないこと、また、葉酸のサプリメント又は葉酸が強化された食品から葉 酸(狭義の葉酸)を十分に摂取しているからといって食事性葉酸を含む食品を摂取しなくてよいという意味では全くないこと。
つわりが酷い時に葉酸サプリを無理に飲む必要はありません。神経閉鎖障害のリスクを減らすことはできますが、妊娠初期段階で妊娠に気付かず葉酸サプリを飲んでいるケースも多いです。妊娠初期にきちんと飲んでいれば、つわりが酷い時に無理して飲まなくても問題ありません。
また、神経閉鎖障害は葉酸不足だけが原因ではなく、栄養素以外にも環境や遺伝など複合的な原因が考えられ、必要量を摂取していても予防できない場合があります。将来に向けての予防も大事ですが、現状の健康も大事なので、無理しすぎないようにしましょう。
飲むべき期間と推奨量
引用元:妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針~妊娠前から、健康なからだづくりを~ 令和3年3月 厚生労働省
- 非妊娠時の推奨量:食事性葉酸を240㎍
- 妊活中~妊娠3か月:食事性葉酸を240㎍+合成葉酸を400㎍
- 妊娠4か月以降:食事性葉酸を480㎍
- 授乳期:食事性葉酸を340㎍
上記の中で、最も重要なのは妊活中〜妊娠初期(妊娠3カ月)の狭義(合成)の葉酸400μgです。厚生労働省が作成した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」でも妊娠初期の摂取量が多くなっていることがわかります。
この表は各年代別の葉酸摂取量ですが、統計を見ても食事性葉酸を240㎍摂取できていないことがわかります。妊娠中期や授乳期もサプリメントで効率よく葉酸を摂取すると良いでしょう。
葉酸は藻類・卵類・乳類・ほうれん草や春菊・レバー・ブロッコリーなどに多く含まれます。ブロッコリー1株に含まれる葉酸量は220μg、ほうれん草1株だと210μgで、240μgには至りません。
食欲が出ない日があることも考えると、食事だけで葉酸の推奨量を満たすのは大変だということがわかります。
葉酸サプリとの飲み合わせや併用はかかりつけ医に相談
葉酸サプリと薬やサプリの飲み合わせ・併用はかかりつけ医や薬剤師などに相談するのがおすすめです。併用には一般の方にはわからない注意点があります。
葉酸の栄養代謝に影響する医薬品は意外に多く、フェニトイン・カルバマゼピン・バルプロ酸・フェノバルビタール・プリミドンなどの抗てんかん薬の服用により体内の葉酸量が低下すること、チアジド系・ループ系利尿薬の服用により葉酸排泄が増加し、動脈硬化因子とされる血中ホモシステイン濃度が上昇すること、たんぱく質分解酵素のパンクレアチンやサルファ剤のサラゾスルファピリジン、コレステロール降下薬のコレスチラミンにより葉酸吸収が阻害されることなどが報告されています。
引用元:e-ヘルスネット
例えば、抗てんかん薬と葉酸は相互に血中濃度を低下させる作用があるので、併用するとけいれんや発作を起こしてしまう可能性があります。漢方なら大丈夫と思う人もいるかもしれませんが、漢方にも妊婦への禁忌薬があり、それを見分けるのは難しいですし、手間がかかります。
実際は食事以外での摂取が求められているのは葉酸のみとされており~、その他は基本的に食事で摂取することが推奨されています。
サプリメントは食品なので、サプリメント同士の併用は問題ないとするメーカーが多いですが、そもそも葉酸以外の栄養素についてはサプリメントでの摂取を推奨されていません。葉酸サプリも妊婦に必要とされる栄養素を複数配合したものが多く、飲み合わせによって耐容上限量を超える可能性もあります。
このような複合的な問題を自分1人で判断するのは難しく、葉酸サプリと薬・サプリの飲み合わせや併用に関してはかかりつけ医に相談するのが安心です。
葉酸サプリは水か白湯で飲むのが効果的
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインやタンニンは葉酸の吸収を妨げると言われています。1杯〜2杯程度では効果に影響が出るほどではないとされているものの、水か白湯で飲む方が安心です。
また、葉酸サプリを飲む前後のコーヒー・紅茶・緑茶などの飲用も、影響が出る可能性があるので飲まないようにしましょう。
含有量が400㎍以下の葉酸サプリ一覧
葉酸の含有量と葉酸を吸収しやすくする栄養素の配合、価格などを総合的に判断して選んだおすすめの葉酸アプリがこの5つです。栄養素を重視するのか価格を重視するのかによって、選び方が大きく変わります。
また、購入時の条件や購入コースの豊富さも判断材料になります。ご自身の状況に合わせて、どんなサプリがいいのか判断してください。
ベルタ葉酸サプリ
- 期間によって、多様なお届けコースがある
- コラーゲンやヒアルロン酸などの美容成分も配合している
- 妊婦に必要な栄養素やオーガニック原料を配合している
ベルタ葉酸サプリは葉酸480㎍に加え、ビタミンやミネラル、アミノ酸など合計75種類の栄養素を配合しています。マルチビタミン葉酸サプリと記載されている通り、豊富な栄養素を摂取できるのが特徴です。
お届けコースは多様で6ヶ月や年間コースがありますが、定期縛りがあります。短期で試してみたい方にやや向いていない点と配合されている栄養素を総合的に判断して、ベルタ葉酸サプリは4番目におすすめとしました。
- 定期縛りを避けたい人
- 葉酸に特化したサプリが欲しい人
- コスト面を抑えたい人
- コラーゲンなどの美容成分を摂取したい人
- 成分にこだわりたい人
- 長期間継続したい人
定期縛りを避けたい人や長期間の利用を決めかねている人、ドラッグストアなどで購入できる価格が安い商品が欲しい人には向いていないかもしれません。ただ、コラーゲンやヒアルロン酸などの美容成分を摂取したい方にはおすすめです。
長期間継続が決まっている人にとってはコスパがよく、様々な栄養素が配合されている点でメリットがあります。
葉酸サプリは、妊活期や妊娠期の女性をサポートしてくれるアイテムです。今回は数ある葉酸サプリの中から、ベルタシリーズについてご紹介します。現在3商品が展開されているベルタシリーズですが、いったいどんなサプリなのでしょうか?商品の特徴や[…]
mitas 葉酸サプリ
- 葉酸を400μg配合
- 毎月お届けコースの定期縛りなし
- 和漢素材も配合している
mitas葉酸サプリはモノグルタミン型の葉酸を効率よく摂取できます。また、体の冷えに対応するため和漢素材も配合しており、体の冷え対策にもつながるサプリです。
定期購入の縛りがないので、他の葉酸サプリを迷っている場合でも購入しやすくなっています。和漢素材も配合されていて、定期縛りもないという理由で1番のおすすめとしました。
- とにかく安いサプリを選びたい人
- 通常価格で1回購入したい人
- 和漢素材を摂取したくない人
- 体の冷え対策もしたい人
- 定期縛りを避けたい人
- モノグルタミン酸型の葉酸を摂取したい人
通常購入の場合、購入金額が8,618円と割高です。定期お届けコースだと安く購入できますが、通常購入したい方には向いていないかもしれません。
ただ、葉酸と和漢素材を同時に摂取でき、定期お届けコースはお得です。温活に興味がある人や毎月お届けコースを積極的に検討している方はmitas葉酸サプリがおすすめです。
葉酸サプリにはさまざまな種類がありますが、「どの時期も同じものを飲んでいいの?」「妊娠中は飲まない方がいい?」など、不安や疑問を持っている方も多いかもしれません。そんな方におすすめなのが、時期別サプリを展開しているミタスシリーズです[…]
ママニック 葉酸サプリ
- ビタミン・ミネラルの種類が豊富
- 定期コースは6回継続が条件
- 多様なお届けコースがある
ママニックはビタミンやミネラルの種類が豊富で、葉酸以外の栄養素も補給できます。また、初回購入金額も割安となっていて、購入コースも豊富です。
栄養素は多く含まれていますが、定期コースは6回縛りです。定期コースの流動性と栄養素のバランスを考えて、ママニックは2番目におすすめとしました。
- 定期縛りを避けたい人
- 1袋だけ買いたい人
- 価格の安さを重視する人
- 6ヵ月はママニック葉酸サプリを飲むと決めている人
- ビタミンやミネラルを摂取したい人
- 美容成分なども摂りたい人
ママニックの定期お届けは定期縛りがあり、6回購入する必要があります。短期的に利用したい方には向いてないかもしれませんが、ママニックを長期間継続したいと思っている方にはおすすめです。
また、ビタミンやミネラルの種類も豊富なので、葉酸以外の栄養素に関心がある方にも向いています。
妊活中に「飲んだほうが良い」とされている葉酸サプリ。実際、葉酸サプリを飲む意味はあるの?飲むとどうなるの?メリットはあるの?と疑問に思っている方も多いと思います。そこで本記事では人気の葉酸サプリ「ママニック葉酸サプリ」の良い口コミ・[…]
プレミン
- 定期購入縛りがない
- 14種類のビタミンとミネラルを含む
- 初回のみ25日間全額返金保証がある
通常購入よりも安い定期コースが定期縛りなしで利用できます。また、15日間返金保証が多い中で、プレミンは25日間全額返金保証があり、試す期間を長くできます。
返金保証や定期コースの自由度があるプレミンですが、時期により種類を選べるという観点から3番目のおすすめとしました。
- 初回購入の割引額の大きさを優先する人
- 価格をとにかく抑えたい人
- 葉酸摂取以外の他の効果も期待する人
- 定期縛りを避けたい人
- 時期別に葉酸サプリが飲みたい人
- 長い返金保証期間を希望する人
ビタミンやミネラルなどの成分も含まれていますが、葉酸サプリの中には美容成分を含んだものもあります。葉酸摂取以外の効果も同時に得たい方には向いてないかもしれません。
ただ、プレミンは時期別に異なるサプリが用意されています。時期別に含まれる葉酸の量が違うので、時期に合ったサプリを選びたい方におすすめです。
また、即日発送が可能だったり、返金保証期間が長かったりと購入に対する安心感がある点もおすすめできる点です。
妊活期から妊娠期、産後まで、女性を長く支えてくれる葉酸サプリ。ただ、種類が多すぎてどれを選んだらいいか悩んでいる方も多いかと思います。そこで今回は、ライフステージに合わせた時期別のサプリを展開している「プレミン」をご紹介します。口コ[…]
マカナ
- 8大妊活応援成分を全て配合している
- 妊活カウンセラーとの相談や管理栄養士の栄養指導サービスがある
- 日本産マカや葉酸など90種類以上を配合
マカナは妊活時に取りたい葉酸だけでなく、日本産マカが含まれます。ビタミン・ミネラル・アミノ酸類・GABA・金時しょうがなどが配合されており、国産野菜とフルーツも30種類含まれています。
また、栄養機能食品である点も特徴です。他の商品と比べると、1日あたりのコスパは若干高くなりますが、電話相談や栄養指導サービスの特典が付いている点も魅力だと言えます。定期縛りもないので、初めての方でも購入しやすいです。
- コストを極力抑えたい人
- 単品購入したい人
- 日本産マカを摂取したくない人
- 豊富な栄養素を摂取したい人
- 電話相談や栄養指導サービスなどの特典を受けたい人
- 定期縛りがない商品を買いたい人
マカナは電話相談や栄養指導サービスなどの購入特典がついているので、多様なサービスを受けたい人におすすめです。また、豊富な栄養素が含まれており、栄養機能食品の基準をクリアしていることから、商品の信頼性を求める人にも向いています。
コスト面だけを考えると安い商品が他にもあるので、向いてないかもしれません。ただ、マカナは定期縛りがないので、一度試してみたい人にもおすすめです。
マカナ葉酸サプリは、多くの女性が愛用しているサプリ。先輩ママがおすすめする妊活サプリとしてもNo.1を獲得している、今大注目の葉酸サプリです。でも、サプリを摂取することに抵抗がある女性も多いはず。「マカナ葉酸サプリって本当に効果があ[…]
まとめ
葉酸サプリを飲まない方がいいという意見はデータ的に十分とは言えず、根拠に乏しいと言えます。ただ、過剰摂取には注意です。葉酸サプリの用法・用量をきちんと守って飲むようにしてください。
また、葉酸サプリをつわりや知識として知らずに飲んでいない人も少なくありません。何より、「飲み忘れた」ことで自分を責めてしまうのが一番よくないので、飲み忘れに気付いた日からまた始めてアプリやお薬カレンダーなどの対策を取り入れましょう。
葉酸サプリを飲むタイミングは食後2時間がいいですが、胃が弱い人や体調がすぐれない人は食後30分でも問題ありません。1日数回に分けるのが効果的で、まとめて飲むと葉酸が尿として排出されます。
飲み合わせや併用に関してはかかりつけ医に相談した上で、飲むタイミングや飲み方に注意して、葉酸を効率よく摂取しましょう。